監査論

監査人の人的要件や能力要件などについての主体論、監査の技術的側面の実施論、監査報告書を対象とする報告論、公認会計士関連の法規制に関する制度論等が主要な学習対象です。

出題の根拠となる法規等には、膨大な実務指針が含まれており、実務経験のない受験生が学習するには困難を伴います。その意味では経理部等に勤務した経験が会計学以上に有利に働く科目です。

短答式試験と論文式試験で出題傾向が大きく異なるため、それぞれに適した対策が必要です。

  短答式試験

企業会計審議会や日本公認会計士協会が公表している監査の基準に基づいて、多くは正誤問題が出題されます。

6~7割が監査基準委員会報告書という実務指針から出題されるため、この実務指針を攻略することが合格のためには必須です。しかし、専門用語だらけで膨大な量のある実務指針を読み込むのでは、合格まで何年かかるかしれません。出題される論点には偏りが強く、過去問の類題も多いため、過去問分析を丁寧に行って出題頻度の高いところから学習していくことが得策でしょう。

  論文式試験

純理論的問題と実務対応問題が出題されます。

純理論的問題は主体論・実施論・報告論を横断する小問が出際される傾向があり、普段から分野横断的な視点をもって学習する必要があるようです。

実務対応問題では、与えられた事例を基ついて監査上問題となる要因を抽出して、とるべき対応策を指摘するような問題が出題されます。人によって得意・不得意がありそうですし、疑り深い性格が有利に働くかもしれません。