公認会計士 短答式試験 平成30年度第Ⅰ回 講評~第1回

受験生の皆様、本試験お疲れ様でした。自己採点の結果として嬉しいご報告もチラホラ聞こえてきています。

講評と共に、順次、解答解説をupしていきたいと思います。現在は、全科目の解答解説をupしています。


 監査論

今回の監査論は、細かすぎる内容が問われることもなく、とてもベーシックな良問が多く、受験生の方にとっても、これまでの学習が報われる試験だったようです。

合格点としては75点以上が想定されます。

今回の出題の特徴としては、少しひねりを効かせて考えさせる問題が見られたことでしょうか。例えば問題1では、イウエの文章中に「監査報告書の利用者は~を知ることはできない。」という表現が出てきます。これは「~は監査報告書に記載される内容か。」という問にひとひねりといった問題です。

また、典型的出題パターンではありますが、単純知識よりも少し踏み込んで、「~の場合」「~に限り」「~を除き」というような条件付け等も問われるケースが多かったようです。例えば問題8イでは、「開示すべき重要な不備について、期末日後に実施した是正措置を内部統制報告書に記載している場合に、その記載が不適切であると監査人が判断したとき」の意見が問われました。問題16ウでは、「監査の過程で識別した虚偽表示がない場合又は虚偽表示が識別されたものの,その及ぼす影響が明らかに重要ではない場合を除き」監査役等とのコミュニケーションが必要かが問われました。

やはり、一定の条件の下に必要となる手続か、常に必須の手続かは、意識してインプットしていかなければならないようです。

H30Ⅰ-監査論・解答解説