日商簿記1級-試験制度の概要
申し込み | 実施時期 | 試験科目 | 合格基準 |
試験日より約2ヶ月前より | 6月上旬・11月中旬 | 商業簿記・会計学(90分)
工業簿記・原価計算(90分) |
得点率70% |
※ 2011年~2018年の8年間の実績合格率は5.9%~13.4%です。
日商簿記1級には特に受験資格はなく、誰でも受験することができます。
最新の受験情報はこちら → 商工会議所の検定試験
日商簿記1級-受験科目案内
日商簿記1級の受験科目は「商業簿記・会計学」と「工業簿記・原価計算」です。
「商業簿記・会計学」と科目名は分かれていますが、出題の範囲に大きな差はなく、試験時間も合わせて90分となっています。これは「工業簿記・原価計算」も同様です。
商業簿記・会計学
商工会議所のHPによると、「商業簿記は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算する技能で、企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのもの」とされています。
簡単に言うと、決算書(貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書 etc)を作成するために必要な会計処理のことです。
出題形式は定型的で、商業簿記は総合問題、会計学は理論問題と計算の個別論点問題となっています。
商業簿記の総合問題は、多くの場合、決算整理前残高試算表に期中未処理事項や決算整理事項を加味して決算整理後残高試算表または貸借対照表・損益計算書を作成する形式の問題です。
会計学の理論問題は、1~2行の記述問題が出題されることもありますが、ほとんどが知識の有無だけで正否が決まる空欄補充問題・正誤問題です。計算問題は、個別論点からいくつかの金額を求めさせる問題が多く出題されます。
工業簿記・原価計算
商工会議所のHPによると、「工業簿記は、企業内部での部門別や製品別の材料・燃料・人力などの資源の投入を記録・計算する技能で、経営管理に必須の知識」とされています。
簡単に言うと、工業簿記では、商業簿記では扱わない製造業を営む企業について、その特有の会計処理について取り扱います。
出題分野として、製造業を営む企業の売上原価・棚卸資産の基礎となる製品原価の計算を中心とする「工業簿記」、原価の管理や予算の管理・経営判断に関する設備投資等の管理的要素の強い分野の「原価計算」という区別がおおよそありますが、さほど厳密ではないようです。