税理士試験 試験会場のあれこれ
実際に税理士試験を受験されたことのある方には自明のことですが、初めて受験される方はご存じないかもしれないあれこれを、いくつかご紹介します。ちょっとした心の準備に、読んでみてください。
会場までのアクセス
税理士試験に限らず、国家試験は多くの場合、夏休み中の私立大学で実施されます。
私立大学や官舎等は、HPが充実していることが多く、現地までのアクセス方法を簡単に調べることができます。事前に現地まで下見に 行ってみる方もおられますね。
当たり前のことですが、当日は時間に余裕をもって出発するようにしましょう。特にHP上の、徒歩による所要時間はあてにならないので注意してください。徒歩15分のはずが、25分かかってしまったりします。
試験時間中は、汗を拭くタオルさえカバンにしまうよう指示されるので、十分クールダウンしてから試験に臨むためにも、15分前には着席したいところです。
会場の空調対策
夏真っ盛りに実施される税理士試験ですが、多くの受験会場では、エアコンが効いています。少なくとも、私が受験した大阪の会場は、むしろ寒いくらいでした。真夏に手がかじかんで動かないなんて…、人生初の体験です。
試験官へ「寒くないですか?設定温度、間違ってませんか?」と言いたいものの、他の受験生の方々が平気そうなのに、自分都合で申し出るには勇気がいります。
血気盛んな男子はどうかわかりませんが、厚手の羽織物を用意されることをお勧めします。
受験科目で席が変わる
税理士試験の場合、受験生によって受験する科目が異なってきます。
会場では、おそらく科目ごとに受験番号順に詰めて座席が割り当てられるので、科目によって座席どころか教室も変わります。このため、一科目が終了すると、全員が教室から出されて、机の受験番号シールも貼り直されます。
同日に複数科目を受験される場合は、会場の入り口に科目ごとに各教室の受験番号割り当て表が掲示されているので、事前に確認しておくといちいち会場入り口まで戻らなくてよいですね。
試験の合間は
試験後は教室からの退出するよう指示されるので、次の科目まで、廊下や大学構内のオープンスペースで過ごすことになります。
基本的に、試験会場以外の教室・学食などは閉まっているので、案外居場所がありません。昼食をとる場合も含めて、中庭のベンチなどを利用することになるのですが、木陰がなく炎天下だったり、運悪く雨が降ったりすることも・・・。テーブルと椅子が必要なお弁当は避けた方が無難です。
直前にチェックしたい資料もコンパクトにまとめたものを用意しましょう。がっつり持参したとしても、行き帰りの荷物を増やすだけで、目を通す場所も時間もない可能性が大です。
空席の多さに驚くことも
地域や科目によっても異なるのでしょうが、初めて受験した会場で、空席の多さに驚かされました。
簿記論は、ほぼ満席だったのですが、財務諸表論は3~4割が空席でした。すべてを確認したわけではないですが、税法科目も似たような出席率でした。
学習が追い付かず今回は断念したのか、事務所の手前出願だけしたのか、いずれにしてももったいない。
簿記論より財務諸表論の方が計算問題としては簡単で合格しやすい、というのが定説かと思っていたのですが、簿記だけ受験して財務諸表論は欠席している受験生が意外と多いとは驚きです。理論問題対策に苦戦している傾向があるのでしょうか。財務諸表論は理論対策をしっかりすると合格しやすくなるかもしれないですね。
最後に
働きながら受験するケースも多い税理士試験では、受験仲間と連れ立って会場へ、ということも少なく、ちょっぴり不安な気持ちで会場入りする方もおられるでしょう。でも、実際に会場についてみて周りを見渡してみると、たいていのことは分かり易く示されてますし、試験官の方々も聞けば親切に教えてくださいます。
時間に余裕をもって会場入りすれば、大丈夫です。
安心して試験に臨んでください。