公認会計士論文式試験 平成29年度 講評~第3回
問題2:債券投資
全て空欄補充問題でした。計算箇所(1箇所)も含め、比較的簡単な問題でした。
5箇所中3~4箇所は正答できたと思います。
問題3:企業価値
WACC法による企業価値の計算が出題されました。FCFの計算資料として、NOPATではなくEBITが与えられましたが、「税・利子前利益」と欠かれており同じ取扱いであると分かるため、問題なく解き進められたと思います。
癖のない標準的な問題なので、完答できた方も多かったのではないでしょうか。
問題4:財務分析
収益性と安全性に関する主要な財務指標について2期比較させる問題です。デュポン・システムへの言及もありますが、解答する上では特に知らなくても問題ありませんでした。
以下の点についての知識があれば、すべて正答できたと思います。管理会計論の短答式試験対策としても学習されていると思いますので、忘れていなければ・・・という側面もあったかもしれません。
- 事業利益=営業利益+受取利息・配当金
- 資本回転率=売上高÷資本(分母分子が逆転しないように)
- 財務レバレッジの正の効果と負の効果
- 固定比率=固定資産÷自己資本
- 固定長期適合率=固定資産÷(自己資本+固定負債)
以上です。